2020’辛口評価【自作派も満足】BTOパソコン人気9ショップの比較と選び方

こんにちは、ひかぱんです。

今回は、「BTOパソコン」の人気ショップとベストバイを検証していきますね。

実は筆者、Windows98時代に初めて買ったPCがBTOパソコン(これは草。フロンティア神代、知ってます?)でして、それから十数台のPC(Vaio RとかLet’snoteとかMacbookとか)を経て、いまだにメインPCはBTOパソコンを定期購入しております。

そんなパソコン大好き筆者も愛用中のBTOパソコンですが、「BTOショップなんて組立代行でしょ?」という声も多く耳にします。この記事を読んでいただければ、必ず、「ここだ!」というBTOショップが見つかるはずですよ。

本記事の推定読了時間は10分です。今回は好きなネタなので長めです。「そんな長ったらしいレビューは読みたくねえっ」という方は、すぐ下の《結論》だけ目を通せば十分です(滝汗

【結論】自作派も満足なこだわりBTOが正解

「長ったらしいレビューは読みたくねえっ!」という方もいらっしゃると思うので、先にベストバイとセカンドバイを書いてしまいます。ここだけでも読んでください(滝汗

《ベストバイ》サイコム(Sycom)

いきなり結論を言ってしまいますが、これからBTOパソコンを購入するなら、圧倒的にサイコムさんをお薦めします。

ココがお薦め!

  1. 自作経験者から評価の高いBTOショップ
  2. 静音性能の根拠データが最も詳しい
  3. パーツは全て単品販売されているメーカー製
  4. キビキビ動くカスタマイズ画面

サイコム(Sycom)は、自作経験豊富なマニアからの評価も高い、いま最も旬な(勢いのある)PCショップです。ここ数年で知名度をグンと上げており、「BTOパソコンの旗頭」とさえ呼べる存在です。筆者もサイコムさんで2台買っているので、自信を持ってオススメします。

筆者もリピ買い!

サイコム公式サイトはこちら

パーツは全て単品販売されているメーカー製

やっぱり、BTOの醍醐味はカスタマイズですよね!しかも、サイコムなら「パーツは全て単品でも売られているメーカー製」なので、ほぼ自作に近いカスタマイズが可能です。「マザボはAsusのTUF GAMINGで、グラボはSTRIXでなきゃイヤァ!」みたいな人には最適のショップです。

パーツは全てメーカー製!

上の画像のとおり、パーツはすべて製品型番まで明記されています。実はこれ、他のBTOショップは嫌がります。というのも、ネットでパーツの実勢価格を調べられると、「どこで利益を出しているか」がバレてしまうんですね。なので、BTOショップの多くは、メモリーのメーカー名などを出していません。

音響試験室での実験データを公開する静音性能

そして、やはりサイコムさんの最大の特長と言えば静音PCですよね!ゲーミングだけを売りにしたBTOショップは多いですが、サイコムの得意技は静音性能との両立です。

最新洋ゲーがほぼ無音!

音響試験室での検証結果では、高負荷時においても31.6db(i9-9900K、GeForce GTX1660搭載機でFFXVベンチ実行時)という圧倒的な静音性能を叩き出しています。数字で言われてもピンとこないと思いますが、最新の洋ゲーを最高設定で遊んでもほぼ無音というレベルです。

ちなみに、ここまで正直に静音性能を試験しているのはサイコムだけ。自信があるからPC系メディアによる検証記事もバンバン出ています。「静音パソコン」として売られているPCの多くは、「静音パーツを使いました」という程度のものが大半です。静音パーツもピンキリですからね。

これが本気の静音パーツ

さらに、サイコムの代名詞とも言えるのが、Noctua製のCPUクーラーですね。これ1つでAmazon価格8,999円します(滝汗。高いけど、めっちゃ静かです。他のBTOショップは、こうした高級パーツを嫌がります。売れなければ、在庫リスクになってしまうからですね。サイコムが静音性に本気であることを物語るPCパーツとでも言えましょう。

圧倒的なパーツ数とキビキビ動くカスタマイズ画面

さらに、ユーザー評価が非常に高いのが、パーツが多くてキビキビ動くカスタマイズ画面ですね。パーツ間の相性問題があれば、瞬時にエラー表示が出るという安心設計です。

選択可能なパーツ数の一例として、グラボが41種類、CPUクーラーが13種類、SSDが20種類、もちろん全て単品販売もされているメーカー製となります。だから、「グラボはAsusのSTRIXがいい」とか、「SSDはサムスンの970EVOで」みたいな、人気パーツを集めた最強PCができるわけです。

サイコムでカスタマイズを試す

あと、「キビキビ動くなんて品物とは関係無いじゃん!」と思うかもしれませんが、試しに他のBTOショップと比べてみてください(ニヤ。BTOパソコンを選ぶときって、カスタマイズ画面で何十回もパーツを入れ替えますよね?そのたびにページを再読み込みされると、ヒジョーに時間がかかるわけです。

最後に、サイコムの販売価格は昔から税込み表示です。最大手のマウスコンピューターなんかも、いまだに税抜価格で広告バナーを表示してますよね。こうした正直さもサイコムが好感されるポイントかと思うのです。

《セカンドバイ》V-SPEC(ブイスペック)

さらに、セカンドバイとして、サイコムよりパーツ選択の幅が圧倒的に広いV-SPEC(ブイスペック)をピックアップしました。

パーツの選択肢ではV-SPECが最強

下の表は、選択可能なパーツの種類を、他のBTOショップと比較したものです。

ショップマザボSSDグラボ
ツクモ1134
パソコン工房 151
サイコム72040
V-SPEC262660

ベストバイに推奨したサイコムもパーツ選択の自由度は高いですが、V-SPECはマザーボードを20種類以上の市販品から選べるのが特長です。限りなく自作に近いBTOをしたいなら、V-SPEC以外に選択肢はありません。

マザボも選び放題!

V-SPECでカスタマイズを試す

ホームページが古臭いとか、カスタマイズ画面が見づらいなど、サイコムに比べて垢抜けない感じはありますが、指名買いやリピーターの多いBTOショップだと思います。

【基本編】1分でしっかり分かる!BTOショップ選びの3条件

さて、何事も基本が肝心です。まず始めにBTOショップを選ぶポイントとして、「パーツ選択の自由度」、「コストパフォーマンス」、「唯一無二の強みはあるか?」の3点を押さえておきましょう。この3条件を知ることによって、あなたの買い物が確信に変わります!

《基本1》パーツ選択の自由度

やっぱり、BTOの醍醐味はカスタマイズですよね!自分の好きなパーツをどれだけ使えるか、パーツ選択の自由度が高いほど、BTOショップとしての価値が高まります。

パーツ選択の自由度ではサイコムとV-SPECが突出!

下の表は、各ショップのスタンダードなミドルタワー型PCで、パーツ選択の自由度を比較したものです。パーツのメーカー・型番が明らかなものは「◯」、表示の無いものは「✕」、一部表示のあるものは「△」を付けています。

選択可能なパーツ種類

ショップマザボSSDグラボ
マウス1(✕)7(◯)2(✕)
ツクモ1(◯)13(◯)4(✕)
ドスパラ1(✕)11(△)1(✕)
パソコン工房 1(✕)5(✕)1(✕)
サイコム7(◯)20(◯)40(◯)
ストーム3(△)4(✕)1(✕)
フロンティア 1(△)12(◯)11(△)
V-SPEC26(◯)26(◯)60(◯)
オリオスペック1(◯)6(◯)1(◯)

うん、これは一目瞭然でしたね。パーツ選択の自由度では、圧倒的にV-SPECとサイコムが優秀です。しかも、全て単品でも販売されている一流メーカーのパーツを選べます。特に、グラフィックボードの品揃えがすごい。これだけ種類が多いと在庫リスクも高いでしょうに、ユーザーとしては嬉しい限りです。(なお、メモリだけは仕入れ等の関係で品番が出ていない場合があります)

ポイント

パーツの選択肢が多いほど、組立作業に高度な熟練が求められます。マザーボードを選べないショップが多いのは、作業を単純化することで利益効率を上げているためです。

あと、ショップ選びというテーマからは少し脱線しますが、パーツ選びでご注意いただきたいことを書きます。

PCケースは取り返しのつかない要素

BTOでのパーツ選びで注意したいのが「PCケース」です。ミドルクラス以上のグラボや高性能な空冷ファンは、ミドルタワー(ATXサイズ)のPCケースでも入らない場合があります。

将来的に高性能パーツを後付けする可能性がある場合、「GPU最大長33mm、CPUクーラー最大高180mm」を目安にすることをお勧めします(RTX3090世代のグラボや、Nocture NH-D15クラスの大型空冷ファンを付けても1cm程度の余裕があります)。ドライブベイを取り外し可能なPCケースであれば、グラボの設置はさらにラクになります。

Nocture NH-D15とRTX3070を設置。グラボを入れるためにドライブベイの取り外しが必要でした。

筆者の場合、当時サイコムの標準ケースであった「Antec P100」に後付けのグラボが入らず、サブ機のPCケースと中身を入れ替えるという不毛な作業をする羽目になりました。PCケースの交換はマザーボードの交換より3倍くらい面倒です。どれだけ面倒かは下記ページをご覧ください。

《基本2》コストパフォーマンス

2つ目のポイントは、コストパフォーマンスです。基本的にBTOパソコンは市販パーツやOEMの寄せ集めなので、ショップはパーツに利益を乗せています。したがって、パーツへの上乗せ利益が少ないショップほど、コストパフォーマンスが優秀と言えます。

「動けばOK」ならコスパは大手ショップが優秀

下の表は、自作派に人気のV-SPECと大手ショップの価格を比較したものです。本当は最大手のマウスコンピューターと比べたかったのですが、マウスはマザーボードの品番すら不明なのでツクモとの比較となります。

3万円も違う!

CPUとマザボは共通で、それぞれIntel Core i5-10400とASRockのH410M-HDV/M.2を使っています。電源とケースは市販品を使っている点でV-SPECがやや上等、その他のパーツはほぼ同クラスとなります。

V-SPECツクモ
96,13067,800円

ツクモは決して「安い悪い」ではなく、電源などOEMであっても出所の確かなパーツを使っていました。それでも3万円もの差がつくわけですから、やっぱり大手ショップのコスパは優秀です。Core i5とSSD搭載で、税込み7万円以下ですよ。一昔前の感覚では信じられないことです。

大手ショップはカスタマイズが割高!

「大手ショップは安いよ!」と言った直後で恐縮ですが、大手ショップはカスタマイズが割高です。少しパーツをいじるだけで、価格がポンと跳ね上がるのでご注意ください。

例えば、メモリ(DDR4-2666)を8GBから16GBに増やした場合の価格を比較してみましょう。

メモリ価格が3倍も違う!

パソコン工房 ツクモサイコムV-SPEC
+10,500円+10,800円+3,460+6,180円

価格差に唖然とした人も多いと思いますが、パーツをカスタマイズすると大手ショップのコスパは相殺されると考えてOKです。大手ショップでPCを買うなら、「お薦めプラン」のまま購入するのがベストです。

ここにご注意

大手ショップはコストパフォーマンスが優秀ですが、カスタマイズすると価格が跳ね上がるのでご注意ください。

《基本3》ショップ独自の得意分野

基本的なポイントの最後は、そのショップに「唯一無二」と言えるような強みがあるかです。

これについては、結論だけ申しましょう。以下の3ショップです。

ショップ指名買いの理由
サイコム静音性能に科学的根拠あり。選択可能なパーツ種類が豊富で、V-SPECよりカスタマイズが割安。カスタマイズ画面が最高レベルに使いやすい。
V-SPECパーツ選択の自由度が飛び抜けて高い。「ほぼ自作」を目指すならV-SPECの一択。
オリオスペックオーディオ用の静音・無音PCならココ。他のショップでは取扱いの無い、特殊な静音ケースを選択可。

ちなみに、大手ショップではツクモを推奨します。パーツ屋が母体なので、なるべく市販パーツ、OEMであっても質の良いものを使おうという姿勢が好感できます。マザボの品番が不明なショップだと、故障時の自己解決も困難ですしね。

中小のショップでは、サイコムとV-SPEC以外はあえてお薦めする理由が見当たりません。おそらく、その他のショップは、個人顧客より法人営業がメインなのではないかと思います。

《おまけ》大手ショップ製PCを15~20%ポイント還元で購入する方法

マウスコンピューター、ツクモ、パソコン工房、ドスパラなどの大手ショップは、お薦めモデルを「PayPayモール」で出品しています。BTO的なカスタマイズはできませんが、15~20%のPayPayポイント還元があるので超絶お買い得です。

高額ポイント還元!

PayPayモールで検索

ちなみに、ヤフーショッピングとPayPayモールでポイント還元率を荒稼ぎする方法を、下記ページで公開しておりますので参照いただけると幸いです。

【個別分析編】主要BTOショップの特徴とベストバイ

ここからは、各ショップそれぞれの特徴などを比較しつつ、ベストバイを検討していきたいと思います。

《サイコム》初心者から上級者まで ★★★★★

当サイトが「ベストバイ」に推奨するショップです。【結論編】でも書いたとおり、パーツ選択の自由度が高く、メーカー製のパーツから自作に近いカスタマイズが可能です。さらに、静音性能については音響試験室での試験データを公開しており、非常に信頼の置けるショップです。

  • 豊富な市販パーツからカスタマイズ可能
  • 音響試験室で検証済みの静音性能
  • カスタマイズ画面が圧倒的に使いやすい
  • 大手ショップの定型製品よりは高い(中小ショップに共通)

静音PC「サイレントマスター」がお薦め!

サイコム製品でお薦めなのは、静音PC「サイレントマスター」。CPUクーラーとケースファンにNoctua製の高級静音ファンを採用し、騒音源となる電源にも静音性能の高い市販パーツを20種類近く取り揃えています。その結果、Core i7-9900K, GeForce GTX1660というハイスペック機にも関わらず、ベンチマーク時の騒音を31.6dbに抑えています。

実際、筆者もこちらの「サイレントマスター」をリピ買いしていますが、アサシンクリードなどの最新の洋ゲーが最高設定でもほぼ無音と、非常に満足度が高いです。

筆者もリピ買い!

サイコム公式サイトはこちら

新型サイレントマスター「NEO」の変更点

サイコムPCの静音モデル「サイレントマスター」が、2019年11月にリニューアルされ、製品名に「NEO」が付きました。気になる人は気になると思うので、サイコムさんに前機種との違いをメールで質問しました。

大きな変更点としては、これまでサイズによって異なっていたPCケースを、CoolerMaster「Silencio S600」に統一したこと。以前は「Antec P100(こちらも人気の静音ケース)」などが採用されていましたが、Silencio S600はケースにSDカードリーダーが内蔵されており、エアフローも改善しているとのこと。

《V-SPEC》圧倒的なパーツ数 ★★★★☆

当サイトが「セカンドバイ」に推奨するショップです。【結論編】でも書いたとおり、パーツの選択肢が圧倒的で、限りなく自作に近いカスタマイズが可能です。

  • 豊富な市販パーツからカスタマイズ可能
  • 選択可能なパーツ数が圧倒的
  • サイコムよりカスタマイズが少し割高か
  • 大手ショップの定型製品よりは高い(中小ショップに共通)

パーツ選択の自由度が業界ナンバーワン

下の表は、カスタマイズで選択可能なパーツの種類を比較したものです。数字で見比べると一目瞭然ですが、「パーツ屋かよ!」と突っ込みたくなるほどの品揃えです。グラボに関しては、パーツ単品で70万円もするQuadro RTX8000も選べますよ(滝汗

ショップマザボSSDグラボ
ツクモ1134
パソコン工房 151
サイコム72040
V-SPEC262660

もっとも、ショップ店員並みの専門知識が無ければ、これだけの選択肢を使いこなせません。基本的にはサイコムをお薦めしますが、「どうしてもこのマザーボードが使いたい!」という上級者のニーズに対応してくれるショップです。

マザボだけで20種類以上!

V-SPECでカスタマイズを試す

《マウス》最大手の安心感 ★★★☆☆

BTOでは唯一、テレビCMをやっているようなショップなので、パソコンに詳しくない人にも知名度があります。直近では乃木坂46を広告に使えるほどの最大手です。洗練されたホームページや、年中無休の電話サポートなど、大手らしい安心感があります。もし自分が法人の調達担当なら、たぶんマウスを選ぶでしょう。

  • 洗練されたホームページ
  • 24時間365日の電話サポート
  • オリジナルケース(DAIVブランド)がカッコイイ
  • 品番不明のパーツが多く、故障時の自己解決が困難
  • カスタマイズすると割高(大手に共通)

もっとも、パソコンそのものはOEMパーツの寄せ集めなので、これといった特色がありません。ドスパラやパソコン工房のキャンペーン価格と比較して選べばいいでしょう。

《ツクモ》パーツの出所が明らか ★★★★☆

大手ショップの中ではお薦めなのがツクモです。大手でマザーボードに品番の明らかな市販パーツを使っているのはツクモだけで、トラブル発生時など自己解決が必要な場合にも安心です。また、電源などOEMであっても良質なパーツを使おうという姿勢も好感が持てます。

大手ショップでは一押し!

  • マザーボードに市販パーツを使用している
  • カスタマイズすると割高(大手に共通)

《ドスパラ》抜群に安い ★★★☆☆

ドスパラの特長は、大手ショップの中でも抜群の低価格にあります。メーカー・型番が不明のOEMパーツが中心ですが、「とにかく安く」ならドスパラが第一候補になります。

  • 大手ショップの中でも抜群に安い
  • カスタマイズすると割高(大手に共通)

とにかく安い!

例えば、Core i5-10400搭載(SSD:240GB,メモリ:8GB)のスタンダード機でツクモと比較した場合、ドスパラのほうが8千円ほど安いですね。ツクモはマザボにASRock製の市販パーツを標準としたため、価格面ではやや不利となりました。

ドスパラツクモ
59,950円67,800円

《パソコン工房》キャンペーンに期待 ★★☆☆☆

パソコン工房は大手ショップの一角ですが、これといった特色がありません。キャンペーン等で価格的な魅力が高まれば、選択肢に加えてはいかがでしょうか?

  • (これといった特色は無い)
  • カスタマイズすると割高(大手に共通)

キャンペーンをチェック!

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