2024’辛口批評!電気ケトルの選び方とおすすめは?

今回は、お湯が必要なときすぐに沸く「電気ケトル」の選び方とオススメを検証します。

カップ1杯の水であれば1分で沸騰する電気ケトルは、紅茶やコーヒーを淹れたり、カップラーメンを作るのにはもちろん、子育て世帯では粉ミルクや煮沸消毒などにも重宝します。

なお、調理家電については他にも書いていますので、あわせてお読みいただければ幸いです。

【最新】電気ケトルの特徴と選び方

個別製品を比較する前に、まずは製品選びのポイントから説明します。

電気ケトルの特徴と選び方

電気ケトル選びのポイントは、以下の4点を押さえれば十分です。まずはサイズで迷うと思いますが、安全装置については転倒時のお湯漏れ防止機能の有無に注意してください。


  • サイズ(お湯の容量)

    重要 電気ケトルのサイズは、おおむね0.6Lから1.2Lまで0.2L(200cc)刻みでラインナップされています。今の売れ筋は0.8Lで、日清のカップヌードルなら2つ作ることができます。

    サイズ紅茶・コーヒー
    150cc~200cc
    カップヌードル
    300cc
    ペヤングやきそば
    480cc
    0.6L3~4杯2つ1つ
    0.8L4~5杯2つ1つ
    1.0L5~6杯3つ2つ
    1.2L6~8杯4つ2つ

    例えば、4人家族でカップヌードルを食べるなら、1.2Lの大容量サイズが必要になります。カップ焼きそばは大量のお湯を使うので注意してください。

    ひかぱん
    電気ケトルは適度な容量がベストです。大量のお湯を日常的に使うなら、保温も可能な電気ポットをオススメします。

  • 消費電力(ワット数)

    一般的には低いほうが良いと思われがちな消費電力ですが、電気ケトルはワット数が高いほど早く沸きます。ティファール標準の1250Wを目安に、あまりワット数の低いものは注意しましょう。

    メーカーごとの消費電力

    象印・タイガー(1300W)、ティファール(1250W)、アイリスオーヤマ・バルミューダ(1200W)、シロカ(900W)※製品により異なる場合もあるため参考まで

    ホテルの客室など早沸かしが不要な場面では、あえて低ワットのエコ製品を選ぶのも手です。ただ、こうした業務用製品は、一般家庭用に比べて本体価格は高くなります。

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  • 注ぎ口

    重要 カップに注ぐ際の湯こぼれを防ぐため、なるべく注ぎ口が鋭角なものを選びましょう。古いタイプのケトルで湯切れが悪い場合、買い替えてしまうのも一手です。

    出典:象印 2014年型との比較

    さらに、コーヒーのハンドドリップ向けに作られた電気ケトルなら、湯切れの良さは抜群です。ただし、注ぎ口が狭いので、大量のお湯を使う用途には不向きとなります。

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  • 安全装置

    高熱の湯を扱う製品だけに、数ある調理家電の中でも安全装置は重要です。主の安全装置は以下の4つですが、これら全てを搭載している象印とタイガーはオススメです。

    1. 転倒時のお湯漏れ防止 重要
    2. 自動電源オフ(沸騰後、一定時間後)
    3. カラだき防止
    4. 給湯ロック

    やはり怖いのは地震や不意に落としてしまった場合などの火傷事故ですから、転倒時の湯漏れ防止機能の有無だけは注意しておきましょう。


以上が電気ケトルの基本的な選び方ですが、製品によっては保温機能が搭載されていたり、蒸気レスで置き場を選ばない機種もあります。これらの追加機能については、以下の個別製品紹介で説明します。

電気ケトルのおすすめ4選

ここからは、電気ケトルの推奨製品を絞り込みます。電気ケトルは意外に価格帯が幅広いため、以下の3区分に分類した上で、それぞれのオススメ製品をご紹介します。

電気ケトルを3つに分類

  • 4000円以下のコスパモデル
  • 機能充実の上位モデル
  • 流行りのハンドドリップ型
4000円以下のコスパモデル

イチ押し タイガー PCM-A080/A060 安くても転倒時の安全装置付きで90%の蒸気をカット

迷ったらコレ!

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4千円以内で電気ケトルを選ぶなら、タイガーのPCM-A080がイチ押しです。1300Wとパワーがあり、この価格帯では珍しい転倒時の湯こぼれ防止機能を搭載しています。

また、フタは取り外し可能でお手入れも簡単。水量窓は左右2箇所に付いており、どちらの向きからでも確認できます。丸みのあるデザインは現代的で、全方位的に隙きの無い製品と言えます。

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タイガーの競合相手といえば象印ですが、本製品は同価格帯の象印CK-HB08に比べて実勢価格がやや低く、機能性だけでなくデザインも洗練されています。

この価格帯では、知名度抜群のティファールや、アイリスオーヤマなどの低価格勢が比較対象となりますが、湯こぼれ安全装置の有無が大きな違いです。

この製品の良いところ

  • 転倒時の湯こぼれ防止機能付き
  • 蒸気量を約90%カット
  • フタは取り外し可能でお手入れに便利
  • 左右に2箇所の水量窓を設置
  • 1300Wの高出力
  • 象印の同等製品より少し安い

ここは改善を希望です

  • これといった欠点はありません
機能充実の上位モデル

イチ押し ティファール アプレシア エージー・プラス コントロール 紅茶や日本茶にうれしい温度調節機能付き

8千円前後の上位機種の特徴は、保温または温度調節機能です。本製品には7段階(60~100℃)の温度調整機能と、60分間の保温機能が搭載されています。さらに、Ag+(銀イオン)配合の抗菌素材を使用することで、低温度での雑菌の繁殖を防ぐ工夫が講じられています。また、本体部分が一般的な電気ケトルの形状のため、後述するハンドドリップ型より用途が万能です。

転倒時の湯こぼれ防止機能が無いのは気になりますが、象印やタイガーの保温機能のみの製品より低価格なのは魅力です。

この製品の良いところ

  • 7段階の温度調節と、60分間の保温が可能
  • 温調機能付きには珍しく、本体部分の形状が一般的
  • フタは取り外し可能でお手入れに便利
  • Ag+(銀イオン)配合の抗菌素材を使用
  • 実勢価格は6千円強でコスパが高い

ここは改善を希望です

  • 転倒時の湯こぼれ防止機能が無い
  • 台座部分がいまいちスタイリッシュではない

なお、温度調節機能は便利ですが、日本茶や粉ミルクなどに最適な70度では、塩素が残留している可能性があります。美味しさと安全性にこだわるなら、保温機能のみの製品でも構わないでしょう。

おすすめ 象印 CK-AX08/AX10 1時間の保温機能付きで蒸気レス

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保温機能付きの電気ケトルでは、象印のCK-AX08がイチ押しです。下位機種と比較して、目玉の保温機能のほか、完全蒸気カット(蒸気レス)機能や改良版の注ぎ口など、本体部分の作りの良さが特徴です。

機能CK-AX08(本製品)CK-HB08(下位機種)
湯こぼれ防止搭載搭載
保温機能60分保温機能なし
蒸気カット完全蒸気レス90%カット
注ぎ口改良版標準
ハンドドリップモード対応(切り替え式)なし
その他沸とうメロディー
内部フッ素加工
カルキとばしコース
なし

また、メタリック素材を組み合わせたデザイン性の高さも魅力で、本体部分に保温機能を内蔵することで台座が小型なのも見逃せません。細かいところでは沸とう時のメロディー機能など、考えつく限りの機能が詰め込まれている製品です。

性能的には非の付け所がありませんが、電気ポットと変わらない価格だけがネックでしょう。

流行りのハンドドリップ型

イチ押し シロカ SK-D171 普段使いにも適したサイズ・デザイン・価格

こちら、コーヒーをハンドドリップで淹れるための電気ケトルです。趣味性の高いジャンルなので気に入ったものを買うのがベストですが、普段使いもしやすい0.8Lタイプの本製品をオススメします。ちなみに、バルミューダの「ザ・ケトル」も人気ですが、実勢価格1.5万円にして保温や温度調節機能が無く、サイズも0.6Lと小さめなのでご注意ください。

本製品の温度調節機能は1℃刻みで設定でき、設定温度到達後は最大60分まで保温可能です。さらに、沸とう後に設定温度で保温も可能なので、赤ちゃんのミルク作りなどに便利です。

ハンドドリップ型の電気ケトルは高額な製品もある中、温度調節機能付きでも割高感の無い価格設定は好感を持てます。また、注ぎ口が細すぎず普段使いしやすいデザインは、ハイセンスな白物家電で定評のあるシロカらしい製品です。

この製品の良いところ

  • 1℃刻みで温度調節が可能
  • 最大60分まで保温が可能
  • 沸とう後に設定温度で保温が可能
  • ハンドドリップ型には珍しい0.8Lサイズ
  • 注ぎ口が細すぎず、普段使いしやすいデザイン
  • フタは取り外し可能でお手入れに便利
  • 温度調節機能付きで割高感の無い価格設定

ここは改善を希望です

  • 転倒時の湯こぼれ防止機能が無い
  • 出力が900Wでやや非力

電気ケトルの選び方とおすすめは、以上となります。記事執筆前は、ハンドドリップ型はいまいちと思っていましたが、シロカの製品は機能的にコナレ感があり、コスパ面でも優秀だと思っております。

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