今回は圧倒的な軽さで人気の「マキタコードレスクリーナー」のベストバイを検証してまいります。
我が家でも2台のマキタクリーナーが活躍しておりますが、「機種が多すぎて違いが分からない!」という声を多く耳にします。この記事を読んでいただければ、必ず、ベストな一本が見つかるはずですよ。
本記事の推定読了時間は6分です。「そんな長ったらしいレビューは読みたくねえっ」という方は、すぐ下の《結論》だけ目を通せば十分です(滝汗
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【結論】家庭用なら1万円台が最適解
「長ったらしいレビューは読みたくねえっ!」という方もいらっしゃると思うので、先にベストバイを書いてしまいます。ここだけでも読んでください(滝汗
ベストバイ CL107FDSHW 軽い・安い・使いやすい、三拍子そろった「the マキタ」
マキタ掃除機のベストバイには「CL107FDSHW」を推奨します。
型番だけ言われても分からないと思うので、マキタ掃除機の主要製品を一覧化してみました。Amazonでの実勢価格を欄外に併記したので、あわせてご覧ください。
値段の高さに驚いた人もおられると思いますが、マキタ掃除機の上位モデルはすべて2万円を超えます。「軽い・安い」みたいなイメージを持っていると、ちょっとヘコみますよね。
「軽い・安い・使いやすい」ならCL107で決まり!
そこでお薦めなのが中級機の「CL107FDSHW」です。上位機種のCL140シリーズと吸引力はほぼ変わらず、実勢価格は1万4千円程度とお値打ちです。型番が長いので、「CL107」と覚えてください。
ベストバイ!
ここがポイント マキタ掃除機では随一のハイコスパ機種。上位機種1台分の予算で2台買える価格設定が魅力。吸引力も日常のお掃除には必要十分。 |
(2020.10.10現在)
紙パック式かカプセル式かで迷うかもしれませんが、大規模家屋や清掃業など特殊な場合を除いて、一般家庭では紙パック式が便利だと思います。
なお、上の図表を見てピンときた方もいらっしゃると思いますが、マキタ掃除機の型番はバッテリーのボルト数を表しています。例えば、「CL180」は18ボルト、「CL072」は7.2ボルトとなります。最上位機種のCL280など例外はありますが、覚えておくと便利でしょう。
セカンドバイ 通販生活限定 ターボ60 スペックではベストバイ以上の通販限定モデル
さらに、セカンドバイとして、通販生活限定商品の「ターボ60」をお薦めします。
最長60分!唯一無二のスタミナが魅力
こちら、マキタの製品カタログにも掲載されていない独自モデルですが、標準モードで60分という圧倒的なスタミナが特長です。ベストバイに推奨した「CL107」でも最長25分なので、充電が面倒な人には魅力的でしょう。
ここがポイント 通販生活の限定モデル。標準モードで60分使用が可能で、6色のカラバリから選べるのは本機種だけ。しかも嬉しい5年保証! |
(2020.10.10現在)
うれしい5年保証は通販生活モデルだけの魅力
ベストバイの「CL107」との違いは以下のとおりです。基本スペックはすべてターボ60が上回っており、5年保証も大きな魅力です。バッテリーが内蔵式のためベストバイをCL107に譲りましたが、家庭使用なら全く問題ありません。たまたまですが、実勢価格はぴったり同額でした。
ターボ60 | CL107 | |
吸込仕事率 | 35W(ターボ) | 32W(パワフル) |
使用時間 | 60分(標準) | 25分(標準) |
バッテリー | 内蔵式 | 交換式 |
保証期間 | 5年 | 1年 |
実勢価格 | 14,135円 | 14,135円 |
番外編 TWINBIRD TC-E263GY モーターヘッド搭載!家電批評ベストバイ製品
Amazon’s data(2021.04.05現在) レビュー数 2件・参考価格 18480円 |
ツインバードのTC-E263GYは、実機評価で定評のある家電批評2021年5月号にてベストバイを獲得しました。発売から間もないためAmazonレビューは安定していませんが、フローリング用のクリーナーとしてはイチ押しのコスパ最強機です。
モーターヘッド搭載でフローリングでは抜群の吸塵力
マキタと同等の軽さと安さでモーターヘッドを搭載しており、粉塵の吸い込みに差が出ます。ジョイントの作りも良く、ヘッド部分がスムーズに回転し、倒せばフルフラットになります。
唯一の欠点は充電時間で、フル充電に2.5時間かかります(ダイソンや日立の高級機でも同様です)。マキタは約20分でフル充電が可能なので、業務用など使用頻度の高い場面に適しています。
【基本編】1分でしっかり分かる!マキタ掃除機選びの3条件
さて、何事も基本が肝心です。マキタ掃除機を選ぶポイントとして、「吸引力にまつわる基礎知識」を3点ほど解説します。この3条件を知ることによって、あなたの買い物が確信に変わります!
《基本1》家庭用なら吸込仕事率は「30W」で十分
マキタの掃除機選びで最も重要なのは、「用途に合った吸引力」です。もちろん上位機種ほど吸引力が強いのは当然なので、吸引力と価格のバランスがポイントとなります。ちなみに、掃除機の吸引力は「吸込仕事率(ワット)」で表されます。
30Wあれば米粒もグングン吸います
下の表は、製品別の吸引仕事率をまとめたものです。赤枠で囲っているのが、30ワット台の製品となります。なお、マキタ製品は型番や使用する紙パックにより吸引力が異なるため、数値はすべてカタログ掲載の最大値に統一しています。
我が家ではベストバイにあげた「CL107FDSHW(32ワット)」と、下位機種の「CL102DW(14ワット)」を使用していますが、体感的にも吸引力は別物ですね。吸込仕事率が30ワットの「CL107」だと、米粒などもグングン吸います。14ワットの「CL102」でも吸いますが、やや頼りない感じは否めません。
吸引力最強!
ちなみに、最上位機種の「CL280シリーズ」では、吸込仕事率は65Wとなります。お値段も3万円超えで高額ですが、よりパワフルなマキタが欲しい人には選択肢となります。
ここがポイント シリーズ唯一「ブラシレスモーター」搭載により、ハイパワー、耐久性、低騒音を実現。ダイソンに手の届く価格設定が難。 |
(2020.10.12現在)
《基本2》吸引力最大はワンタッチスイッチ式と標準ダストパック
マキタ掃除機は、同ランク製品であっても、電源スイッチの方式により吸引力が違います。また、紙パック式製品の場合、使用するダストパックによっても吸引力に差が出ます。
トリガスイッチ式製品の一部は吸引力が弱い
マキタ掃除機には、強弱調整が可能な「ワンタッチスイッチ式」と、清掃業などで便利な「トリガスイッチ式」があります。CL280シリーズと、CL100シリーズのトリガスイッチ式製品の一部では、吸引力が2/3程度と弱いので注意してください。
吸引力重視なら標準ダストバッグを使う
さらに、紙パック式機種では、ダストバッグの種類により吸引力が異なります。通気性の良い素材ほど吸引力が高い反面、微細なゴミが排気されるという難点もあります。それぞれのメリデメを理解して使い分けましょう。
ちなみに、筆者宅では使い捨て紙パックを使用していますが、吸引力に不満を感じたことはありません。ダストバッグはきれいに洗わないと吸引力が落ちるため、こまめに洗濯する自信がなければ紙パックを使いましょう。
《基本3》別売の「サイクロンアタッチメント」は超オススメ
すでにマキタ掃除機を使っている人にも超オススメなのが、「サイクロンアタッチメント」です。最上位機種のCL280シリーズでは同梱モデルもありますが、実売3千円程度で別売りもされています。
こちらのサイクロンアタッチメント、木屑や粉塵の多い環境ほど効果絶大です。サイクロンアタッチメントが微細なゴミを遠心分離することで、紙パックの「目詰まり」を防ぎます。たった3千円でダイソン的な機能が手に入るわけですから、コスパ高すぎて感涙ですコレ。
超オススメ!
サイクロンアタッチメントを使うなら取付対象機種にご注意を
サイクロンアタッチメントは、吸込仕事率15W以下の機種では対応外となっています(吸引力が不十分になる可能性があるため)。下の表に対応機種をまとめたのでご参考まで。
【個別分析編】マキタ掃除機の特徴と評価
ここからは、個別製品の特徴をそれぞれ検証してまいります。
評価B CL280シリーズ 3万円オーバーの高すぎるマキタ
ここがポイント シリーズ唯一「ブラシレスモーター」搭載により、ハイパワー、耐久性、低騒音を実現。ダイソンに手の届く価格設定が難。 |
(2020.10.12現在)
突出した吸引力が魅力の最上位機種
まずは、最上位機種の「CL280シリーズ」から検証してまいりましょう。
こちらの製品のポイントは以下の3点です。
- 業界初「ブラシレスモーター」による突出した吸引力
- シリーズ最大「18Vバッテリー」による吸引力とスタミナ
- サイクロンアタッチメント標準搭載機もあり
ここがスゴイ!
CL280シリーズの最大の特長は、「ブラシレスモーター」による強力な吸引力です。吸込仕事率は1グレード下のCL180シリーズの1.5倍となっており、マキタ掃除機の中で突出した吸引力を誇ります。こちらのモーターには、高耐久・低振動というメリットもあります。
しかし、3万5千円という実勢価格は、ダイソン掃除機の下位クラスより高額です。価格と性能がややアンバランスかなと思います。SF映画のビームライフルのような外観(笑)は、個人的にはダイソンより好きですけどね。
評価C CL180シリーズ 立ち位置が中途半端な中上位機
ここがポイント 価格は最上位機とスタンダード機の中間。3万円までの予算で、最上位機ほどの吸引力が不要という人には好適か。 |
(2020.10.12現在)
マキタ掃除機の中では吸引力が強めで、ツートンカラーのデザインも魅力。ただし、マキタ掃除機では最大の18Vバッテリーを搭載しているだけに重量も1.5キロと重く、「マキタ掃除機に何を求めるか」が見えづらい製品でもある。
評価C CL140シリーズ 少し上のバッテリーとツートンカラーが魅力
ここがポイント このモデル以上が上級機種という位置づけで、持ち手部分がブラックのツートンで高級感あり。価格差を考えるとCL180シリーズを選びたい。 |
(2020.10.13現在)
上位機種のCL180シリーズと同一価格帯にも関わらず、吸引力は一段落ちる。ラインナップの中で立ち位置が不明確なのが残念。上位機種のCL180シリーズか、下位機種でベストバイ推しのCL107シリーズを買うべき。
評価S CL107シリーズ 軽い・安い・使いやすい、三拍子そろった「the マキタ」
ここがポイント マキタ掃除機では随一のハイコスパ機種。上位機種1台分の予算で2台買える価格設定が魅力。吸引力も日常のお掃除には必要十分。 |
(2020.10.10現在)
吸引力もスタミナもほどほどだが、「軽い・安い・使いやすい」というマキタ掃除機のイメージに合致する製品。下位機種との価格差も小さいので買い得感もある。通販生活限定のターボ60と迷うところだが、交換式バッテリーを採用している当機種のほうが万人向けと考えてベストバイに推奨します。
評価S ターボ60(通販生活限定) スペックではベストバイ以上の通販限定モデル
ここがポイント 通販生活の限定モデル。標準モードで60分使用が可能で、6色のカラバリから選べるのは本機種だけ。しかも嬉しい5年保証! |
(2020.10.10現在)
大手通販カタログ「通販生活」の限定モデル。一般的にコラボモデルは割高な印象だが、ベストバイにあげたCL107シリーズと統一価格帯にも関わらず、全てのスペックでCL107シリーズを上回る。バッテリー固定式のため使い捨てとなるが、独自の5年製品保証で長く使えるのが魅力。
評価C CL102シリーズ マキタの下位モデルはコスパが悪い
ここがポイント CL102以下では吸引力がガクンと落ちる。ベストバイのCL107よりAmazon価格が高い場合もありお勧めできる要素が無い。 |
(2020.10.13現在)
CL102シリーズ以下になると、吸引力はガクンと低下する。フローリング床での普段使いでは十分にしても、上位機種のCL107とほぼ同価格であることを踏まえると、当機種をお勧めできる要素は少ない。
評価C CL072シリーズ バッテリー交換式では最安値、少し軽いのは魅力
ここがポイント バッテリー交換式の機種では最も価格が安い。バッテリーが非力な代わりに、CL107より120g軽いのは魅力か。 |
(2020.10.13現在)
マキタ掃除機の代名詞であるバッテリー交換機の中では最廉価の製品。普段使いの2台目掃除機として役割が明確ならアリ。
以上となります。
結局のところ、モーターヘッド非搭載のマキタ掃除機にカーペット掃除などの万能性を期待するのは禁物で、「Why マキタ?」を明確にすることが、良い買い物への近道です。