今回は、短くなった鉛筆を無駄なく使える「鉛筆ホルダー」の選び方とオススメを検証します。
小学校や一部の大手塾では鉛筆使用を義務付けている場合もあるので、お子様用にもニーズのある製品です。
なお、文具・オフィス用品については他にも書いていますので、あわせてお読みいただければ幸いです。
文具・オフィス用品に関する記事
1分でしっかり分かる!鉛筆ホルダーの選び方
まずは製品選びのポイントから。最も重要なのは軸部分の太さです。
軸部分の太さ
鉛筆ホルダーはその構造上、どうしても鉛筆よりも軸部分が太くなります。やや太いほうが筆記が安定する面もありますが、太いほど鉛筆としての違和感は増します。
下の写真は伊東屋のヘルベチカ(左)とステッドラーの900-25(右)を対比したものです。様々な太さの鉛筆ホルダーがあるため、手の小さな子供にはできるだけ細いものを選ぶのが正解です。
鉛筆の取り付け方法
鉛筆の取り付け方法には、次の4つのタイプがあります。
前方固定式 | 鉛筆ホルダーでは一般的な取り付け方法。前方の固定具が適度な「重し」となり、筆記が安定する効果も。 |
後方固定式 | 老舗文具店伊東屋のオリジナル商品がこのタイプ。鉛筆の使用感に最も近いのが最大の利点。 |
ノック式 | クツワ製品で採用している着脱方式。上の2つより子供にも扱いやすいが、ややノックが固いのは難点。 |
キャップ式 | 連結可能な鉛筆キャップ。安価で長さ調節も可能だが、書きづらいのが致命的。 |
どれが使いやすいということもありませんが、キャップ式は実用性に難があります。
取り付け可能な鉛筆
国内向けに流通している鉛筆ホルダーは、基本的にJIS規格の直径8mm(以内)に合わせているものと思われます。
こちらのページで紹介している鉛筆ホルダーは、すべて三菱鉛筆のHiUniで使用可能でしたが、細すぎる又は太すぎる鉛筆には対応しない可能性があります。
海外メーカー製の鉛筆などに使用される場合、事前に定規やノギスなどで太さを測っておくと安心です。
鉛筆ホルダーのベストバイと競合製品
イチ押し 伊東屋 エクステンションホルダー
鉛筆ホルダーのベストバイは、老舗文房具店伊東屋のエクステンションホルダーの一択です。同社のオリジナル商品である「ヘルベチカ」シリーズの一つです。
最大の特徴は軸部分の細さと軽さで、数ある鉛筆ホルダーの中で最も「鉛筆に近い使用感」となっています。表面はラバー塗装となっており、鉛筆以上に手に馴染みます。
鉛筆の取り付け方法は「後方固定式」で、銀色のツマミを回転させることで鉛筆を固定します。どういう仕組みになっているのか不思議に思いましたが、下の画像のとおり分解して納得しました。
唯一の難点は、いまのところAmazonプライムで販売されていないため、通販で購入すると送料がかかってしまうところです。税込605円と安価な製品だけに、ほぼ同額の送料を払うのは悩ましいところです。もっとも、直営店までの電車賃と移動時間を考えれば、通販で買うべきでしょう。
ペンシルエクステンダー/補助軸【グレー】 HJGK4 – ITOYA/伊東屋 Amazon’s data(2022.05.29現在) レビュー数 36件・評価 ★★★★ 4.4点・参考価格 550円 |
こだわりの伊東屋らしく、生産国は日本。カラバリは4色で、コンプリートしたくなるほどお洒落な外観ですが、ホワイトは汚れが目立つのでご注意ください。ラバー塗装のため、削りカスによる汚れがやや落ちづらいのです。筆者のお勧めはグレー。
この製品の良いところ
- 圧倒的な細さと軽さ
- 表面はラバー塗装で、鉛筆以上に手に馴染む
- 鉛筆のアナログ感にマッチした秀逸なデザイン
- こだわりの日本製
この製品の気になる点
- 通販で買うと送料がかかる
- 削りカスなどの汚れが落ちにくい
競合製品
競合製品をいくつかご紹介します。鉛筆を挿すだけの単機能な製品のわりに、製品ごとに仕組みが全く違います。
メーカー | ステッドラー | クツワ | クツワ |
製品画像 | ![]() | ![]() | ![]() |
製品名 | ペンシルホルダー 900-25 | HiLine 鉛筆ホルダー RH015 | STAD キャップ&ホルダー RB022 |
参考価格 | 1,636円 | 329円 | 162円 |
特徴 | 鉛筆ホルダーの中では抜群の高級感。ただの鉛筆が高級筆記具に化けます。 | 取付方法はノック式で子供にも扱いやすい。 | 連結可能な鉛筆キャップ。連結部がグラグラするため、書きやすさはイマイチ。 |
ステッドラーの900-25は、同社の製図用シャープペンシル925-25を模したデザインで、値段相応の高級感があります。また、固定具の重りで前方に重心があるため、鉛筆単体よりも筆記が安定します。ただし、グリップ部が実寸で12mmはあるため、大人でも違和感のある太さです。
下の写真は、今回ご紹介した製品に鉛筆を取り付けてみたものです。やはり最も自然なのは伊東屋のヘルベチカで、ステッドラーは金属パーツの高級感と鉛筆のアナログ感がややチグハグな印象を受けます。一番下のクツワ製品は、固定具の先端が露出しており見栄えがよろしくありません。
以上となります。伊東屋のエクステンションホルダーはぜひ一度お試しください。