2024’徹底比較|T字カミソリ全25製品からベストバイを選ぶ(ジレット・シック・貝印他)

今回は、メンズたちの必需品、「T字カミソリ」のベストバイを検証してまいります。

市場シェアでは「ジレット 対 Schick」の一騎打ちな業界なんですが、「何がどう違うのかサッパリ分からない!」という声を多く耳にします。この記事を読んでいただければ、必ず、ベストな一本が見つかるはずですよ。

【先に結論】T字カミソリはコスパで選ぶのが正解

「長ったらしいレビューは読みたくねえっ!」という方もいらっしゃると思うので、先にベストバイを書いてしまいます。ここだけでも読んでください(滝汗

ベストバイ Schick ハイドロ5カスタム クラブパック 17枚入り「クラブパック」のコスパが最強すぎです

ベストバイには、Schick(シック)の「ハイドロ5カスタム クラブパック」を推奨します。

日本では特に人気のあるSchick(シック)ですが、主力製品の5枚刃だけでも「ハイドロ5カスタム」を含めて7製品もあります。全製品の比較が必要な方は後述の《個別製品の特徴と比較》をご覧ください。

Schickはジレットより替刃が圧倒的に安い!

筆者がSchick(シック)を推す理由は、コストパフォーマンスの高さ!

もはや比較するまでもないんですが、競合他社のジレットと比べると、替刃の価格が圧倒的に安いですね。1個あたり200円も安いんですよ。

その中でも、5枚刃製品としてコストパフォーマンスが優秀で、ヘッド部分に新開発「ハイドログライドジェル」(肌への負担を40%軽減)を搭載した、「ハイドロ5カスタム」をベストバイに推します。

Schickは替刃が安い!

メーカー製品名参考価格(替刃数)替刃単価
Schick(シック)ハイドロ5カスタム3,201円(17個)205円
ジレットプロシールド6,480円(10個)420円

「クラブパック」がおすすめ!

しかも、替刃17個付きの「クラブパック」にはホルダー(柄の部分)も付いていますから、スターターパックとして非常に優秀なわけです。
(備考:替刃17個=ホルダーに装着済み1個+交換用16個)

公式サイトによれば、毎日使用して2週間が交換の目安なので、17個あれば余裕で半年は使えます。17個使い切ったら、また17個パックを買えば、ホルダーも交換できて衛生的!これがSchickの強みなわけです。

【そうだったのか!】T字カミソリの選び方

さて、何事も基本が肝心です。まず始めにT字カミソリを選ぶポイントとして、「主要メーカーの特徴」、「刃の枚数と製品ラインナップ」、「ランニングコスト」の3点を押さえておきましょう!この3条件を知ることによって、あなたの買い物が確信に変わります!

ここが違う 大手3大メーカーの特徴 先進機能のGilletteとコスパのSchickが2強

カミソリ業界の市場シェアは、「世界では2強、日本では3強」という状況になっています。

各メーカーの特徴をひと言にまとめると、「高機能な製品を投入してくるジレット、コスパでシェアを奪うSchick、国内メーカーで圧倒的に安い貝印」といったところ。ネットでしか買えませんが、貝印のコスパは凄いのひと言です。

メーカー特徴
ジレット
  • 世界シェアの7割を占める業界の巨人
  • Gillette Lab製品など、高価格・高付加価値が特徴
Schick(シック)
  • 世界では2位、日本ではトップシェアで5割
  • クラブパックなら替刃単価は200円前後
  • 主力の5枚刃から1枚刃までラインナップが豊富
貝印
  • 唯一の日本企業、刃はMade in Japan
  • 国内シェアは2割ほど
  • 替刃単価は140円台と圧倒的に安い
  • 旅館など業務用に強いが、個人向け製品の販路が狭い

ちなみに、カミソリ業界の市場シェアは、近年変動が大きいので目安まで。アメリカでは低価格なサブスクリプション(定期購入)も登場し、かなり地殻変動が起きています。

替刃の価格差は3倍以上!

カミソリの寿命は2週間~1ヶ月の消耗品なので、ランニングコストは重要なポイントです。

最近主流の5枚刃で価格を調査したところ、下表のとおり3倍もの価格差がありました。価格は頻繁に変動するため参考値ですが、ジレットは突き抜けて高価格となっています。

メーカー製品名参考価格(替刃数)替刃単価
ジレットプログライド電動5+1 大容量4,830円(13個)371円
Schick(シック)ハイドロ5カスタム クラブパック3,201円(17個)188円
KAI(貝印)アクシア 替刃8個入り1,074円(8個)121円

早見表 各メーカーの製品ラインナップをざっくり図解 主力商品の5枚刃はラインナップが充実

続いて、主要メーカーの製品ラインナップを、刃の枚数別に整理してみました。これを見れば、現在のトレンドは5枚刃であることが分かるハズ。特別な理由が無ければ、5枚刃製品から選ぶのが基本です。

主流は5枚刃!

 Gillette-ジレットSchick-シック貝印 / その他
特徴/長所高機能で高価格コスパに強いナンバー2抜群のコスパで追随
6枚刃  
5枚刃

最高級製品

Fusion5+1シリーズ

ハイドロ5シリーズ

クアトロシリーズ

4枚刃 
3枚刃 
2枚刃  

刃の枚数が増えるほど、肌に優しい

刃の枚数が多いほど性能が良さそうですが、「5枚刃の何がすごいのか分からない」という声も多く聞きます。

結論から言えば、「刃が多いほど1枚1枚の刃にかかる力が分散され、肌への負担が減る」ということになります。肌ケアの手間がかからないため、忙しい朝にはピッタリということで売れてます。

力が分散され、肌に優しい!

ただし、刃の枚数が多いほど優れているということでもなく、刃が増えればヘッドが大きくなり扱いづらいというデメリットもあります。刃の枚数による長所・短所を下記にまとめたのでご参考まで。

刃の枚数少ない多い
長所
  • 深剃り向き
  • デザイン向き
  • 肌に優しい(手間なく使える)
短所
  • 肌ケアが必須(面倒)
  • ヘッドが大きく小回りがきかない

T字カミソリの基本的な選び方は以上となります。

個別製品の特長と比較

ここからは、個別製品の特徴などを比較しつつ、ベストバイを検討していきたいと思います。

ジレット

まずは世界トップシェア、ジレット製品から検証してまいりましょう。

ジレットの特徴は新機能の開発意欲が旺盛なところで、特に温熱機能を搭載した「ヒーテッドレーザー」はちょっとしたニュースになったほどです(どちらかというと1万円を超える価格設定が注目されましたが)。

ただし、ジレット製品は替刃単価が高いため、Schick(シック)などの競合製品に比べ、ランニングコストがかさみます。後述する「ピンポイントトリマー」や「フレックスボール」に必要性を感じなければ、Schick(シック)製品を選ぶほうがベターでしょう。

製品名刃の枚数ホルダー付価格替刃単価特徴
ヒーテッドレーザー5枚刃15,299円
(替刃2個)
792円1秒でヘッド部分を人肌に温める。ホルダーも替刃も非常に高価。
ジレットLabs 角質除去5枚刃5,038円
(替刃4個)
756円刃があたる前に角質を除去し、より滑らかな剃り心地。
プロシールド 電動5枚刃3,099円
(替刃6個)
522円電動モーターを搭載した各シリーズの上位版。ホルダー部分の基本性能は共通で、ヘッド部分のジェルの有無や種類が異なる。
替刃は単品で買うよりホルダーとセットのほうがお得。
なお、電動モーターは3段階調整が可能なシック製品のほうが優秀。
プログライド エアー5枚刃2,430円
(替刃6個)
493円
スキンガード 電動2枚刃2,999円
(替刃6個)
642円
プログライド 電動5枚刃4,955円
(替刃13個)
531円
プロシールド5枚刃825円
(替刃1個)
537円刃の上下に潤滑剤を搭載。ホルダー部はプログライドと同等。
スキンガード2枚刃2,356円
(替刃3個)
475円ヘッド中央の保護バーが特徴。ホルダー部分はプログライドと同等。
プログライド5枚刃1,348円
(替刃2個)
361円フレックスボール機構を搭載した現行主力製品。
Fusion5+1 電動5枚刃1,598円
(替刃1個)
361円電動モーターを搭載した上位版。
Fusion5+15枚刃960円
(替刃2個)
334円ジレットの元祖5枚刃と言えばコレ。
マッハシン3ターボ3枚刃474円
(替刃1個)
241円ジレットの中ではリーズナブルな3枚刃。

ちなみに、かつてのジレット製品はラインナップが整理されており選びやすかったのですが、最近はヘッド(替刃部分)の違いだけで製品名を分けるようになってしまいました。このあたりは、シックの悪い部分に追随してしまった印象ですね。

ピンポイントトリマー

ジレットの主力製品である5枚刃の「Fusion(フュージョン)」には、眉やもみあげ部分のカットに適した「ピンポイントトリマー」が搭載されています。

5枚刃製品のパッケージに「5+1と書いてありますが、この+1がピンポイントトリマーのことを意味しています。

ただし、5枚刃はヘッド部分が大きいため、刃先の繊細なコントロールは苦手です。眉カットには専用のカミソリを用意したほうが無難でしょう。

フレックスボール

ジレットの5枚刃製品「プログライド」に搭載されているのが、「フレックスボール」というジョイント機構です。

こちら、ヘッド部分が前後左右に動くことで、フェイスラインへの密着感を高めます。

頬から顎にかけて、広範囲にヒゲを剃る方には良いと思います。

左右方向への可動性は硬めなので、ヒゲの薄い方(狭い範囲を小刻みに剃る方)には、あまり効果が感じられないと思います。

パワーカミソリ

5枚刃製品の上位機種に搭載されているのが、電動モーターを搭載した「パワーカミソリ」です。

こちら、ヘッド部分を振動させることで、手の力だけで剃るよりスムーズな剃り心地となります。

ヒゲが太く、カミソリ負けしてしまう方には選択肢となるでしょう。ただし、普通の5枚刃の剃り心地もかなりスムーズなため、電池交換(単4)の手間や価格差を埋めるほどの違いかは微妙です。

なお、ライバルのSchick(シック)もより高性能な振動機能を後発で発売したため、パワーカミソリを目当てにジレットを選ぶ理由はなくなりました。

Schick(シック)

続いて、日本ではとても人気のあるSchick(シック)製品を検証してまいります。

Schick製品はコストパフォーマンスを重視しているため、製造コストに響くような独自機能は搭載していません。この点がジレットとの違いでしたが、最近ではジレットの後発で振動機能を搭載した製品もリリースしています。

ジレットよりコスパ◎

製品名刃の枚数ホルダー付価格替刃単価特徴
極 KIWAMI5枚刃1,055円
(替刃1個)
418円日本独自企画の最上位モデルで2段階のアジャスターで密着度アップ。替刃はハイドロ5カスタムと同等で割高。
極 KIWAMI 敏感肌用5枚刃1,055円
(替刃1個)
485円色違いの敏感肌用。替刃はハイドロ5プレミアムと同等で割高。
ハイドロ5カスタム5枚刃3,294円
(替刃16個)
205円衝撃吸収テクノロジーを搭載する最新モデル。
ハイドロ5プレミアム5枚刃4,869円
(替刃16個)
304円肌への摩擦を40%軽減するハイドログライドジェルを搭載した5枚刃。
ハイドロ5プレミアム パワーセレクト5枚刃1,045円
(替刃2個)
324円3段階カスタム振動を搭載。ジレットのパワーカミソリより高機能。替刃は交換用電池付き。
ハイドロ55枚刃980円183円ハイドロシリーズでは安価な5枚刃。
クアトロ55枚刃1,027円
(替刃2個)
284円ハイドロシリーズよりコンパクトな5枚刃を搭載。クアトロ(スペイン語で「4」)なのに5枚刃という意味不明な製品。
クアトロ44枚刃700円
(替刃2個)
238円唯一の4枚刃製品。
ハイドロ3プレミアム3枚刃1,798円775円ハイドログライドジェルを搭載した3枚刃。
プロテクター33枚刃759円
(替刃2個)
165円3枚刃製品。「キレてなーい」のCMで話題になった定番商品。
ウルトラプラスX2枚刃659円
(替刃2個)
151円首振り式ヘッドを搭載した2枚刃。
スーパーⅡ2枚刃597円
(替刃2個)
196円より安価な2枚刃製品。
インジェクターⅡ1枚刃なし116円1枚刃製品

上の表からも明らかですが、シックはランニングコストが優秀です。主力の5枚刃製品で比較すると、替刃1個あたりの価格はジレットより100円以上も安いですね。

ちなみに、Schick製品のラインナップの問題点として、製品区分にまとまりが無いことや、現時点で「全部入り」の最上位機種が存在しないことが挙げられます。2021年に日本独自企画の最上位モデルとして「極 KIWAMI」シリーズが発売されましたが、パワー機能が無いため「全部入り」とは言えません。

さらに、上位機種と下位機種で価格が逆転している場合もあり、長期的なランニングコストの比較が難しいという問題点もあります。

潤滑ジェルへのこだわり

T字カミソリのヘッド部分には「スムーサー」と呼ばれるジェルパッドが埋め込まれていますが、潤滑ジェルへのこだわりがSchick製品の特長です。

肌への摩擦を40%軽減した「ハイドログライドジェル」や、アロマオイル配合の3製品(ココナッツオイル・ハーブエキス・メントール)などを次々に発表しています。

潤滑ジェルの性能については客観的に比較が困難ですし、アロマオイルは好みの問題です。それよりむしろ、「ラインナップが増えすぎたことにより消費者が混乱しないか?」という懸念があります。

3段階カスタム振動

5枚刃製品の「ハイドロ5 パワーセレクト」に搭載されているのが、「3段階カスタム振動」です。

この機能はジレットの後発ですが、振動レベルが3段階で調節可能となっています。また、振動レベルをLED表示する機能も搭載しており、ジレットよりも高機能なのが特長です。

手の力だけで剃るより剃り心地がスムーズになるため、ヒゲが太めの方には選択肢となるでしょう。

衝撃吸収テクノロジー

5枚刃製品の「極 KIWAMI」と「ハイドロ5カスタム」に搭載されているのが、「衝撃吸収テクノロジー」です。なお、「極 KIWAMI」は2段階、「ハイドロ5カスタム」は1段階のため、前者のほうが高機能版となります。

こちら、ヘッド部分が後方に首振りすることで、余計な力を逃します。不意に力が入ってしまった場合など、肌を傷つけないための機能ですね。

Schick(シック)と言えば、20年ほど前にマイク・ベルナルドの「キレてなーい!」のCMが印象に残っていますが、Schickらしい安全性を重視した機能だと思います。

ちなみに、「衝撃吸収テクノロジー」は手元のボタンでOFFにすることも可能です。

それでは、来シーズンもT字カミソリがさらなる発展とランニングコストの低減が達成されるよう祈りつつ、今回は以上っ!

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